Asian Socio-Cultural History IIB University of Tsukuba
Course Overview
中国清時代の18世紀後半から19世紀前半における道教の実態について、『道蔵輯要』所収の呂祖経典である『玉清賛化九天演政心印集経』、『玉清賛化九天演政心印宝懺』、『九皇新経註解』を取り挙げ、部分的に講読しながら、清朝道教史をその独自の発展や活力の視点から捉え直すことを試みる。儒教、道教の典籍を当時の道教界に属した知識人と同次元で理解することにより、民間社会における宗教の力量について考察する。
Learning Achievement
中国の清朝の18世紀後半から19世初における道教の実態について、最新の研究動向に基づき、活動主体の社会性や思想宗教的な意義について理解をふかめることを目標とする。『道蔵輯要』に収められている扶?によって撰述さた経典を講読しながら、清朝の道教を衰退ではなく独自の発展があったと評価できるようにしたい。儒教、道教の典籍を含む漢籍の解読能力、民間社会における宗教組織の活動への認識などが主要な考察課題になる。特に浙江湖州の閔一得の呂祖経典、長江中流域に流布した九皇経典を取りあげ、成立、構成、特徴、意義を検討する。以上の学修に基づき、応用的には、現代の社会文化からの視点も取り入れ、異なる時代背景の文化を理解し伝える能力を磨き、また関連分野の国際的な研究の協働に貢献する意識を高め、有効な課題把握と研究実践を行う能力を身につける。
Competence
知の活用力 マネジメント能力 コミュニケーション能力 チームワーク力 国際性 研究力 専門知識 倫理観 思考力 総合力に関連する
Course prerequisites
中国語の読解ができることが条件になります。
Grading Philosophy
平常の授業における課題(70%)、期末試験(30%)
Course schedule
授業の形式は対面とします。 この授業では、まず19世紀初に撰述された呂祖経典『玉清賛化九天演政心印集経』と『玉清賛化九天演政心印宝懺』を解読分析し、『蔵外道書』の閔一得の著作などと対照しつつ、それらの成立年代、成立理由、内容構成、特徴、清代道教史における歴史的意義を論究する。このほかに、授業の後半では、星辰信仰と内丹修養の合体した『九皇新経註解』を取りあげ、その成立年代、内容構成、特徴、意義を考察する。また以上の諸経典を所収する『道蔵輯要』の編纂についても検討していく。
Course type
Class Exercises
Online Course Requirement
Instructor
Maruyama Hiroshi
Other information
授業時間と同等ましくはそれ以上の時間を充てて、予習復習を行うこと
Site for Inquiry
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