Legal Philosophy Seminar V University of Tsukuba
Course Overview
法哲学に関する文献の輪読や、研究報告や哲学対話等を行う。
Learning Achievement
法哲学的語彙や知識について説明することができる。法哲学的語彙や知識を用いて現実の法的・社会的・政治的争点を分析・評価することができる。法的・社会的・政治的争点に対する自らの立場の擁護を試みることができる。
Competence
以下の汎用コンピテンスと関連する。「1コミュニケーション能力、2批判的・創造的思考力、6協働性・主体性・自律性」。以下の専門コンピテンスと関連する。「1社会科学の基礎、2社会科学の素養、3社会問題の発見、4社会的事象の理解・分析、5社会問題の解決、6社会科学的な表現・議論」
Course prerequisites
法哲学演習IIIを履修していること。 特段の事前知識を必要としない。ただし、履修者には以下を求める。他者を対等者として尊重したいと思っていること。健康を犠牲にせず道徳・政治・法哲学的文献を読む意志と時間があること。
Grading Philosophy
輪読文献について、毎週A4でおおむね1頁の「コメントシート」の提出を全員に求める。その提出をもって出席として扱う。同シートには、教員の指示に従い、文献の要旨および疑問・異論・論点・コメントを記入してもらう。加えて、研究報告を行う者、ブックレビュー報告・論文レビュー報告を行う者を大きく加点する。 成績評価割合:「コメントシート」100%。ただし報告、積極的な演習参加は加点。
Course schedule
以下を予定する。 事前購読を前提とした反転授業である。 2023年度春学期は、例外的に、75分×20回の形式にて行う(2024年度春の演習から変更する可能性がおおいにある)。 主たるものは、ロールズ『政治的リベラリズム』の輪読であるが、本学の特異なモジュール制だとBモジュールに教員・学生の負担が集中すること、木山担当授業では例年分析哲学の影響を受けた法哲学文献を読んできたがその相対化をしたいことから、A・Bモジュールでは、フランス哲学に影響を受けた文庫・新書を読む。 その後はロールズの主著の一つ『政治的リベラリズム(PL)』を読む。当該書籍は、道徳哲学(倫理学)・政治哲学・法哲学において一生引用できるだろう重要書籍である。丁寧に読んでいくことは、学術的思考を深める経験となるだろう。 できるだけ楽しい演習としていきたいが、とはいえ準備も必要な演習である。予習時間の中で、メモを取りコメントシートを作成する余裕がある学生のみ受講されたい。 加えて、全授業回の半分以上を対面にて行うよう求められているため、半数以上を対面にて行うことを予定する(ただし、16-20回は集中科目扱いであるので、極力教員・学生の負担とならない形を模索する)。 学生から研究報告・ブックレビュー報告・論文レビュー報告の申し出があった場合はそれを優先して行う。それ以外では法哲学と関連する短い文章を読んで討論をしたり、哲学対話を行ったりすることを予定する。あるいはその他の学生からの授業内容に関する申し出に対しても、それが本授業の到達目標と関連する限りで、柔軟に応じたい。 なお第1回〜10回をzoomで、11〜20回を対面で行うことを予定する。 第1回 ガイダンス・確認の技法のワークショップ 4/14 第2回 『勉強の哲学』前半 4/21 第3回 『勉強の哲学』後半 4/28 第4回 非言語コミュニケーションのワークショップ 5/12 第5回 『現代思想入門』2章終わりまで 5/19 第6回 問いの技法のワークショップ 5/26 第7回 『現代思想入門』4章終わりまで 6/2 第8回 学生からの希望によって研究報告 6/9 第9回 『現代思想入門』最後まで 6/16 第10回 学生からの希望によって研究報告あるいは木山によるロールズ正義論第3部講義 6/23 第11回 PL第1講義 基本的諸理念 6/30 第12回 PL第2講義 市民の能力とその代表・再現 7/7 第13回 PL第3講義 政治的構成主義 7/14 第14回 PL第4講義 重なり合うコンセンサスの理念 7/21 第15回 PL第5講義 正の優先権と善の諸理念 7/28 第16回 PL第6講義 公共的理性の理念 8/4(仮) 第17回 PL第7講義 主題としての基礎構造 8/6(仮) 第18回 PL第8講義 基本的諸自由とそれらの優先権 8/8 (仮) 第19回 PL第9講義 ハーバーマスへの返答 8/10(仮) 第20回 予備日。学生ないし教員の報告
Course type
Class Exercises
Online Course Requirement
Instructor
KIYAMA Kosuke
Other information
全授業回の半分以上を対面にて行うよう求められているため、半数以上を対面にて行うことを予定する(ただし、16-20回は集中科目扱いであるので、極力教員・学生の負担とならない形を模索する)。
Site for Inquiry
Link to the syllabus provided by the university