Seminar in Philosophy of Religion (3)A University of Tsukuba
Course Overview
古典的な宗教哲学の一例であるカントの宗教哲学に関するテクスト(オリジナルおよび翻訳)を精読しつつ、現代のドイツ語圏・英語圏の研究者、さらには日本の研究者によるコメンタリーや論攷にも目を通して、そこで取り扱われている問題について受講者全員で議論しつつ検討する。このことを通して、カントの生きた時代にキリスト教という宗教がどのように理解されていたか考察するとともに、現代人はそこから何を学びうるかともに考える。特にこのAの授業では、カントが宗教的信仰をどのように理解し、当時のキリスト教信仰をどのように批判していたかに注目する。
Learning Achievement
宗教哲学あるいはそれと深く関わる分野の古典や学術論文を読解する能力、そこから自分自身で問題を発見・設定し、他の受講生とそれについて議論する能力、さらにその議論を通して問題を深く思考し、その解決を図る能力を育成する。
Competence
汎用コンピテンス:(1)知の活用力、(2)マネジメント能力、(3)コミュニケーション能力、(5)国際性 専門コンピテンス:(1)研究力、(2)専門知識、(3)倫理観、(4)思考力、(5)総合力
Course prerequisites
Grading Philosophy
授業準備の出来、授業への取組の積極性、授業における議論への貢献(70%)と毎回の授業後に課す「リアクションペーパー」における考察とまとめの出来(30%)を総合して評価する。
Course schedule
カントの「宗教」理解、彼自身の「信仰」を、キリスト教の「終末論」に関わるテーマで彼が書いた論文のテクストを(オリジナルおよび翻訳)の精読を通して探る試みを行う。可能な限り、翻訳者をはじめとする現代の研究者の論攷にも目を配りつつ、そこで論じられている問題を受講者全員で議論しつつ検討する。 (追記:この科目は、対面で実施する計画ですが、それが認められない場合は、Zoomのウェブ会議機能を用いたリアルタイム双方向型オンライン授業を行います。念のため、受講者はZoomのアプリを準備しておいて下さい。また、この場合、授業内容を録画してStreamにアップロードし、Teamsの当該チーム参加者にのみ公開しますので、Microsoft Teamsを使用できるように準備して下さい。(Teamsには、s+学籍番号@u.tsukuba.ac.jpのアドレスでログインしてください。(授業グループに参加するための)「チームコード」を、履修登録期間中にmanabaのコースニュース欄に記載しますので、授業開始時までに参加手続きをして下さい。)ただし、以上は標準的な計画であり、実際の講読と議論の進捗に応じて適宜修正・変更する。
Course type
Class Exercises
Online Course Requirement
Instructor
Other information
授業の準備をする際、単に訳文を作るだけではなく、英訳や日本語訳、参考文献を駆使して、そこで何が述べられ、論じられているかを読み取る努力をしてもらいたい。また、英訳、日本語訳もそれぞれに問題があるので、授業での議論を通して明らかになったことやこれまでに辿ってきた文脈を考慮し、英訳や日本語訳のような理解以外の理解の可能性がないかどうか深く考えて準備してもらいたい。
Site for Inquiry
Link to the syllabus provided by the university